お金を貯めたいなら現金派が有利?クレジット派に浪費家が多い理由を知ろう

お金を貯めることが上手な人の特徴として、現金派が多いことは節約を意識している人の中ではよく知られています。

一見するとクレジット派ならば利用明細票から家計管理がしやすいと思われがちですが、実は大きな落とし穴があることに気がついていません。

現金派の人に堅実な考え方を持つ人が多い理由として、お金の大切さを経験上理解していると考えられます。

では、なぜ現金派がお金を貯める際に有利となるのでしょうか。

現金派は手持ちの現金をリアルタイムで使う感覚に優れている

現金派だからといって全くクレジット決済をしたことが無いという人は、ごく一部に限られていてデビットカードならば使ったことがある人が少なくありません。

しかし、現金派がなるべく手持ちの現金で済ませたいと考えている理由は、手持ちの現金をリアルタイムで使うことにより物欲にブレーキを掛けられることを知っているからです。

財布に入っている現金の範囲内で買い物を行う場合には、その日の予算を決めた上で買い物を計画的に行います。

一方、クレジットカード決済を行うつもりで買い物をする際には、予算ギリギリになった時に本日の予算ではなくクレジットカードの利用可能額を意識して少しなら構わないかと予算を守れません。

確かに一部の意識が高い人ならば節制できますが、実際には大半の人がクレジットカードの利用可能額を上限と考えてしまう意識が出てしまいます。

このため、現金派は手持ちの現金以上の買い物を常にしないことにより、本当に必要な買い物かどうか衝動買いを防げる分だけ浪費を抑えられるわけです。

クレジットカード決済はポイント獲得以上に浪費しやすい

クレジットカード決済を始めとするキャッシュレス決済を利用すると、現金払いよりも消費支出が増えることが海外の研究結果から既に明らかになっています。

日本では現金決済比率が過半数を占めていて、消費刺激策を行っても財布に入っている以上のお金を使おうとはしない堅実な国民性です。

そこで、消費支出を財政出動無しで勝手に増やしてしまおうという目論見により普及促進している景気刺激策が、キャッシュレス決済の推進と考えられます。

海外で発行されたクレジットカードのポイント還元率は、年会費100ドル程度ならば0.25ポイントでも高いと考えられます。

一方、日本国内では年会費永年無料のクレジットカードですら0.5ポイントに到達していて、年会費10,000円程度のクレジットカードならば1ポイント還元が珍しくありません。

しかし、クレジットカードのポイントが10%以上となることはなく、いくら日本国内のクレジットカード決済手数料が高額だからポイント還元率を上げやすいとしても限界があります。

結果的にポイント還元率以上にクレジットカードを使うと財布の紐が緩んで浪費しやすいわけです。

緊急事態下では日本国内で現金がものをいう

東日本大震災を経験した人ならば、長時間の停電によりキャッシュレス決済が使えなくなったことを経験している人が多いはずです。

当時はまだキャッシュレス決済比率が2割程度しか無かったために被害は少なかったですが、国の政策によりキャッシュレス決済比率が上昇した近年では停電に伴いレジが動かない状態が発生したら使えるのは現金しかありません。

大規模災害の被災地では、電卓による手書き決済を現金払いのみ行っていた事実があるので現金派の人は緊急事態下でいかに現金が強いか身を持って経験しています。

いざという時に必要な現金を常に一定額自宅に確保しておく習慣がある人に現金派が多くなるわけです。

一度緊急事態を経験すると身の丈に合った本当に必要なもの以外は最小限で十分という考え方が身につきます。

現金派の人ほど危機管理意識が高いからこそ、お金を貯めることも堅実な意識から簡単にできるわけです。

現金派にお金を貯めることが得意な堅実派が多いことは、日本円が安定した通貨かつ信用性が最も高い決済手段という認識があるからです。

クレジットカード決済は財布の中身に関係なく利用可能額の範囲内ならば立て替え払いにより買い物ができるので、財布の中身が減った意識はなく浪費しやすくなります。

現金派からクレジットカード派に切り替えた人が暫くすると現金派に戻る人が増えていることは、毎月の家計簿をチェックした時に無意識で無駄遣いが増えてしまっているからです。

クレジットカードのポイント還元率によるお得よりも、実際の商品価格が安い現金払いの激安店へ行って買い物をすれば消費支出を明らかに減らせます。

Posted by 圓子 悠祐